はとごや

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【58点】even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女(テンペスト魔女) レビュー・感想

レビュー

総合得点 58/100点

シナリオ 3/10 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
キャラ萌え 6/10 ★★★★★★☆☆☆☆
グラフィック 7/10 ★★★★★★★☆☆☆
音楽・ボイス 7/10 ★★★★★★★☆☆☆
システム 6/10 ★★★★★★☆☆☆☆

感想(ネタバレあり)

遊べば遊ぶほどライターとは絶対価値観があわんのやなってゲームだった。
ちょいちょい萌えどころはあるんだけど読み進めると私の望んでいた展開と逆になって萎えちゃう奴。ライターと感性が合わないんだろうな……。

そういうわけで面白かった部分が3割、つまんない部分7割くらいの話だから100%楽しんだ人は読まないで下さい。

つまんなかったゲームの感想なので雑です。ほぼふせったーに投げたやつの再掲。

 

シナリオ・キャラ萌え

プロローグ~ティレル

プロローグの虐げられてる主人公が奮起するまで流れは「いや〜コンラッド絶対悪い奴じゃん」とミエミエな所はあっても面白くて、そこから最初にティレルを攻略するまでは結構楽しめた。

魔女裁判人狼ゲームは正解を引かないと先に進めないからめんどくせーと感じる部分はあったけど概ね面白かった。というかこのルートの人狼ゲームが推理モノとしては一番楽しかったかな。

ティレルが可愛い男なのも良かったし、上司のティレルと部下のアナスタシアが仲良くなったり惹かれていく展開、ティレルの生い立ちと、救済と絶望……というストーリーは凄く良かった。ただただ、ティレルというキャラクターが魅力的だったなあ。仕事はできるけど私生活ではちょいポンコツなのも可愛い。

バッドエンドのティレルの前でコンラッドに陵辱されるエンドはとても好みです。顔と声と身分のいい男とのセックスが救いにならないやつ好きだよ。ありがとう。

 

クライオス

その次にやったクライオスルートは無風。

終盤の、部下の殺人を庇って自分がやったように証拠を残していくとこは好きだったけど、本当は怪物になりそうだから失踪したって言われてガッカリだったかも。

あとバッドエンドのヤンデレレイプ未遂共依存エンドとかも、クライオスは全然の好きな男じゃない理由。

クライオスはもっと他人と自分に興味ない冷たい男だったらめちゃくちゃ私の好みなんだよな。誰にでも優しく出来る男が、本当は誰にも興味も執着もないってオチが癖なので。

シナリオとか推理パートは「ルーシェン死ななくてよくない?」としか……。
陪審員に判断されるっていうフワッとした判断基準納得いかねえよ。せめて各キャラの評判ゲージくらい出してほしい。クソゲーすぎる。

 

ゼン

ゼンは最初興味なかったけどプレイしていくうち好きになっていったな。

いや、本当のことを言います。
実は冒頭の役人として出てきて、主人公の味方になってくれたときのゼンが一番好きでした。見た目が……(やっぱり眼鏡じゃないか)

ゼンは死に戻り後も記憶を保持してるって考えると、主人公のことを一番知っているのはゼンかもな〜と思った。クライオスよりちゃんと保護者やってくれた気がする。ゼンルートだと主人公とゼンが共犯者になるので、その主人公の罪を受け入れてくれるのがデカいよね、度量が。

ゼンルートだと主人公が人狼になるのだけど、殺人を犯して罪を他人になすりつけるのは人狼ゲームの醍醐味で楽しいね。できたらコンラッド処刑したかったなあ。

でもマヤもクライオスも濡れ衣着せられても「主人公のこと信頼してます!」って死ぬのはおかしいやろ。もっと主人公のこと恨んでくれよな〜!きみたちこれから無実の罪を着せられて死刑になるんだぞ!?人狼一人だから処刑されたところで次の日も人が死んだら罪が晴らされるから濡れ衣があんまり痛くないのもあるかもしれんけど……。クライオスは姉のネタで処刑に追い込まれた時はもっと怒っていいだろ。

バッドエンドの二人で逃避行は、逃げようって決意する所で終わられると「???」なので二人でボロボロになって逃げるところまで書かないか?
なんかこういう消化不良なとこ多いんだよなこのゲーム。「余韻を残す」じゃなくて尻切れトンボ。PSPノルンノネットの悪い所が全部出てる。

あとゼンを元の世界に帰してあげる話をする勇気が出ないときに酒の力を借りようとする展開にはマジギレした。大事な話を酒の勢いを借りて伝えようとするな〜〜〜!(酒の勢いを借りようとする話全否定オタク)

ルーシェン

ルーシェンは最初の弱気な所から死に戻り後は冷徹になったって言われてて、でもそれは主人公からの手紙を支えに頑張ったからであって根は弱いままなのが良かった。

ゼンが主人公のことを一番知ってる(けど感情は同じじゃない)のに対して、ルーシェンは主人公のことそんなには知らないけど主人公と同じ気持ちでいられるのは運命カプって感じがして好き。

まあ、すごい良い立ち位置のキャラなんだけど、それ以上の感想があんまりない。

トゥルーエンドは「ルーシェンと主人公でコンラッド簡単に追い出しちゃうぜ!結婚したぜ!幸せだぜ!」で終わりだし、バッドエンドは弱いままのルーシェンの末路でああそう……ってなった。

石川界人さんの声はめちゃくちゃ良かったです。

トゥルーエンド

たぶんこのゲームで一番あわなかったところ。

ルーシェンルートの後の世界でトゥルーエンドで各キャラとの恋愛モードになるんだけど、ここからが全っ然面白くなかった。ゼンとルーシェンは辛うじて受けいれられたけど(それでも恋愛の内容はつまんなかったな)ゼンのエンドは問題を先送りにしたままだし……。結局どうなったの???

ティレルとクライオスに関しては、死に戻り前の彼らと結ばれたかったなあ。

「死に戻り前の最初に攻略したティレル」と「死に戻り後のトゥルー世界のティレル」は別人だし、いつか同じ人になるとも絶対思えないんだけど、シナリオでは「同じや!!」と言ってるので絶対に解釈が合わなくて私の心は死にました。別人だよ……。

ティレルとはやっぱり部下と上司の名コンビとして過ごして彼の救いと絶望を知った上で愛しあいたかった。
でもまあ、「主人のためならなんでもやります!好きな男いるなら捕まえてきますよ!」くらい言える従者も好きだから、ティレルがそれになってくれるんならいいよ……、って言おうとしたら「お前が気になってたから従者のフリして近づこうとした、あれは演技!」って言われて心折れちゃいましたよ……。返して……。

クライオスに関しては、もはや何も言うことはありません。さらに好きな男から離れてしまったな。

 

全員のトゥルーエンドみた後に、寿命を終えた主人公がイシュと語り合うパートがあるんだけど、ここで語られる内容は本編中に入れといて欲しかったな。後からネタばらしされても「ふーん」だよ。
あと、タイトル画面とかキービジュの黒い人外の生き物は何だったんだ……?クライオスがこうなるのかと思ったけどゲーム中ではなってなかったし……。謎。

(これ、ライターのところに同じ質問がきてて「どこかでご説明したいところ」ってブログに書いてたのマジで許せないんだが…?ゲーム内で語れや)(ゲーム制作者のブログを読んではいけないってみんな言ってるのについ読んでしまって後悔してる)

 

不満だったところいろいろ

この先はテンペスト魔女の全体的に好きじゃない所の話なんだけど、八年前に死に戻りしてから現在までの出来事が回想でしか出てこないから、マヤやクライオス、騎士団三人組との絆が薄っぺらいんだよな。

マヤは最初の時の、屋敷で密かに主人公を助けてくれていた頃と、死に戻り後主人公と八年間ずっと一緒に過ごしてきた頃とでは主人公への愛情が絶対強くなってるはずで、そこを「主人公の母に救われたから」だけじゃなくて「八年間ずっと姉妹のように過ごしてきた二人」を描写することでマヤのことをプレイヤーにも大切な女として思わせて欲しかったな。結局ただ便利なサブキャラになってしまってるし。

クライオスのことも八年前の初対面の頃の印象とか、騎士団の仲間と打ち解けていく部分も回想シーンじゃなかったらいいのになって思った。

 

物語の本筋に関わらない部分ではあるけど、

処刑された!悔しい!死に戻ってやり直すぞ!!
復讐心に燃える主人公が八年前からやり直す!

…………。
そして八年経ったのだが……。

って部分が一番「おい!!!!!」だった。
お前復讐のために八年間ずっと騎士の訓練だけしてたんかーい!

本気で復讐しようとしたから行き当たりばったりじゃなく計画的に動いた、って描写ならもっとその計画的な部分を書いて欲しかった。

 

あとは主人公の怒りや復讐心といった醜い衝動をもっと強く書いて欲しかったなあ。

普段は普通に生きててコンラッドや継母のクソムーブ見てイラッとするだけなら、ただのプレイヤーじゃん。主人公は殺されてるんだからもっと常に怒ってるくらいでもよくないか?まあ最後には未来に生きるエンドだからそれでいいのか……?

もっと言うと、コンラッドや継母が明確に罰を受けているシーン、彼らが絶望に染まる部分も書いて欲しかったなあ。

それに継母は太股に自傷の痕があるっていうの、どっかで有効活用されるんだと思ってたのになんもなかったやん。

最後の選択肢で復讐に生きると一応処刑もできるけど勝てた気がしないんだよね。私が読んでないだけで主人公完全勝利!継母コンラッド絶望エンドあるのかもしれないけど……なさそう……?

 

ヒロイン……好きじゃないな

アナスタシア、あんまり好きな女じゃなかった。

最初のとこの、虐げられてたけどコンラッドに見初められてめっちゃ頑張って、なのに処刑!くっそー!!怒り怒り怒り〜〜〜!ってとこはいいじゃん!好き!だったけど、その後の主人公があんまり……。


あとこれはテンペストのせいじゃなくて私の好みなんだけど、男勝りのヒロインがまずあんまり好きじゃない。短髪のヒロインが好きじゃない。アナスタシア(死に戻り後)は普段気丈に男性的に振る舞ってるけど実は弱いところもあって、そういう所が可愛い女なんだと思うけど私の好みじゃないんだよな……。

めちゃくちゃ古くさい好みの人間で申し訳ないんだけど、私は乙女ゲームの主人公は女性的な外見で女性的な振る舞いをする女の子じゃないと萌えられないんだなって理解した。女神クロムのロングヘアめちゃ好きだったからエンディングでアナスタシアの髪伸びてたりしないかな!?って期待してたけどずっとショートでしたね……。この辺は私のコンサバ趣味のせいなのでテンペストのせいじゃないと思います。

死に戻りゲーとしてつまらんかったね

ネタが被ってるからかもしれんけど、私はこのゲームを遊べば遊ぶほど、レイジングループみたいな死に戻り×人狼ゲームの乙女ゲームを作りたかったのかなあと思ってしまった。そもそも購入動機も「レイジングループみたいな乙女ゲーじゃん!やりたい!買う!」だったし。

わざと被せたのかたまたま被ったのか、もしかしたら本当にレイジングループみたいな死に戻り人狼ゲーム作りたい!というコンセプトがあったのかわからないけど、テンペスト人狼ゲームと推理パートはだいぶ弱いなーと感じた。ほとんど一晩で終わっちゃうからあっけないんだよね。

恋愛部分は好みによるだろうけど私の好みとは外れてたので全体的に60点くらいのガッカリゲーと思ってしまった。死に戻り前のティレルが好きだからそれだけは70点くらいはあった。

(これは私がレイジングループ好きすぎて思い出補正かけ過ぎてる気もするので真面目に読まないで下さい)

 


そんな感じです。今後はボルテージのゲームとこのライターのゲームは避けるようにします。お疲れさまでした。

 

公式サイト

 

商品紹介

このゲームを7000円出して買うことは全くオススメしません。プレイ時間15時間未満だし……罪だよ。